男性力!|漢方のはなし
6.男性力をあげる中国漢方の知恵!
1)精子を元気にするために
精子の運動率、奇形率、数の減少などは漢方では、腎虚と考えます。生殖能力を司どる「腎」の力を強める事でより元気な精子をつくることができます。
また、精子の状態は体質や体調と密接な関係があります。胃腸虚弱の方は胃腸を強める漢方を使いながら、「気」(エネルギー)を作り出す力をつけ、腎を補う補腎薬で腎機能を高めます。
決行の悪い方は血液循環をよくする活血薬を使い、精子が活発に動けるようにし、精子を作る力をつけます。
なお、泌尿器の炎症のある場合は精子は熱に弱いため、体内の熱を冷ます清熱解毒の漢方で炎症を抑える必要があります。
2)EDと性欲低下を改善するために
「腎」を補いながら、ホルモンバランスを整えることで、気力・体力が充実し、結果として精子や精液の質が良くなり、性欲や勃起力のパワーアップにもつながります。「腎」を補う漢方は暑がり、寒がりなどの体質によっても使う薬が違います。
体質を考慮し、体全体を良くすることで性機能を高めることができます。また、緊張・プレッシャー・多忙など、心身にストレスがかかるとEDや性欲低下の原因にもなります。
漢方にはストレスを和らげる薬もあります。
3)疲れやすい、やる気が出ない時に
血行不良や「気虚」(エネルギー不足タイプ)の方は疲れやすく、やる気が起きません。本人自身がそういう状態だと、当然精子の元気もないでしょう。「気」を補う補気薬を使いながら、エネルギーを補充することで体が元気になり精子も活発になります。
4)ストレスによる体調不良を改善するためには
ストレスはホルモンの分泌を乱します。気血の巡りが悪くなり、イライラ、うつ、不眠などの体調不良だけでなく、性欲低下にもつながってきます。
漢方ではリラックスして気を巡らせる疏肝・理気の薬を中心に、ストレスによって起こる体の不調を改善していくことで精子を作る力を高める事ができます。
普段の生活の中でも、ストレスを溜め込まないように、深呼吸や運動をしましょう。また、シソ、三つ葉、春菊などの香りの良い野菜や長ネギ、玉ねぎなどの香味野菜を摂ると、気のめぐりが良くなり、ストレスを緩和することができます。
5)メタボで血液ドロドロを改善したい時
血糖値や中性脂肪の値が高いなど、健康診断で「メタボ気味」と指摘された方は血液がドロドロしているために血の巡りが悪く、造精機能や勃起機能が低下し、EDの原因にもなります。
血液の流れを良くする活血化おの薬と身体に溜まったドロドロ分を取り除く化痰薬で血液をサラサラにし、機能を改善することが出来ます。
それと同時に、生活スタイルの改善も大切ポイントです。タバコを止め、お酒を控えて、体をこまめに動かしましょう。食生活の面でも、脂っこいものや甘い物を避けて、魚、野菜なども取り入れ、あっさりした食事を心がけましょう。