11.四十肩、五十肩とは肩冠雪周囲炎のこと

40～50代に多く発症するので、俗に四十肩、五十肩ともいわれる肩関節周囲炎の原因は明らかにされていません。一種の老化現象です。片方の肩に起こり肩を動かすと痛み、腕をあげたり背中に回したりする時に激しく痛みます。はじめは痛みが強く、動かすのもつらく、夜間や朝起きた時に悪くなります。

動かすと痛むので、動かさないで放置してしまうことが多く、肩の関節はしだいに固まって動かせる範囲が狭まっていきます。痛みは少なくなりますが、不用意に動かすと電気ショックのような痛みがおこることもあります。

西洋医学では、初期の痛みが強いときには消炎鎮痛剤、局所桝井剤、ストロイド剤などの薬物療法や温熱療法で安静をたもち、急性期が過ぎたら運動療法が主体になります。完全に治すには１～２年かかるといわれています。

中国医学では、やはり急性期と慢性期に分けて主に５タイプに分けて考えます。それぞれ治療法がことなります。急性期には痛みをやわらげることを目的とし風・寒・湿の邪+お血をとるための薬が、慢性的に筋肉や骨に栄養を送り、関節の動きを回復させるために肝腎不足を補う生薬が多く用いられています。