あなたの体質改善!ココがポイント|漢方のはなし
12.むくみやすい体質の方の養生について
夕方になると足がむくむ、朝起きると顔がむくむ、もともと下半身がむくみやすいなど、むくみを自覚する方の養生法です。
むくみやすい体質とは?
中医学では痰湿タイプと呼ばれています。水分代謝が弱い方に多いタイプです。人間の体は7割方近くが水分ですが、この水分の調整力が弱い方と考え、食事や毎日の過ごし方に注意を促しています。
(1)胃腸の働きが弱いタイプ
胃腸は水の取り入れ口です。もともと胃腸の弱い方や、胃腸に負担をかけている方はむくみが生じやすくなります。自分の体調に合わない水分のとりすぎもよくありません。
●具体的な養生方法
よく噛んで食べることが大切です。水分は温かくしてとりましょう。胃腸に負担のかかる食事、流し食い、麺類を好む、生野菜のとりすぎなどに注意しましょう。脂肪分の多い食事にも注意してください。食物繊維をジュースや青汁などの液状でとることは避けましょう。
・自分の体にあった水分のとり方を考えよう
・食事はよく噛んで食べよう
・温かいものをできるだけ口にしよう
・繊維質のとり方に注意しよう
(2)肺の弱いタイプ
体の水分の循環に呼吸が大きな影響を持っています。リンパ液の流れは主として横隔膜の運動にあわせて循環しています。また、心臓と肺の血液循環が弱くても、むくみやすくなります。
●具体的な養生方法
辛いものを適度にとることが大切です。習慣的に運動を心がけ、一日に何度か呼吸を深くするのも良いです。手足をしっかりと動かす運動もオススメです。
・呼吸器を鍛えよう
・手足をしっかりと動かそう
・辛いものや香辛料を上手にとろう
(3)腎系の弱いタイプ
おしっこは腎臓でホルモンによって量が決められます。疲労や、睡眠不足、あるいは悪い水分のとり方、塩分のとりすぎなどは腎臓に負担をかけることがり、むくみが生じることがあります。
●具体的な養生方法
水分のとりすぎには注意しましょう。年齢の高い方は特に注意が必要です。塩分の取りすぎに気をつけて、海産物をしっかりと食べましょう。くりみなどの木の実もこのタイプの方にオススメです。
・塩分のとりすぎに注意しよう
・疲れをためないようにしよう
・自分の体に合った水分のとり方を考えよう