免疫を調整する生薬のいろいろ|漢方のはなし
18.からだを潤す働きをする 補陰薬 沙棘(さーじ)
●身体のサビを一掃する
中国の南・四川省の奥深く標高2千~3千メートルに野生の沙棘(サージ)が自生しています。貧弱な土壌や厳しい環境の中で育つ沙棘(さーじ)は"生命の実""砂漠の人参"とも呼称され、中国西域で古くから健康食品として親しまれてきました。
人間が生きていく上で酸素は必要不可欠なものです。しかし、最近では食べ物、ストレス、紫外線などのために暴走した活性酸素が身体の中に多数の酸化物質=サビを生じさせ、そのサビが免疫細胞を壊して糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病を引き起こす原因となることが分かってきました。
沙棘の油には天然ビタミンE、βカロチンなどが、また、果肉や果皮の水溶性成分には沙棘フラボノイド、ビタミンCが含まれております。これらはサビの発生を防ぎ、活性酸素の害から身体を守ってくれます。