男性を強くする生薬のいろいろ|漢方のはなし

18.淫羊カク(いんようかく)

淫羊カク(いんようかく)とは羊が食べて精力絶倫に 新婚夫婦の仲直りと不妊解消に

淫羊カク(いんようかく)は羊が発情する草という、そのものずばりの生薬(しょうやく)です。湖北省のある地方の羊飼いがある日、羊をいつもと違う場所で放牧したところ、その夜、雄の羊が雌を追いかけまわし、一晩中飛び回って大変でした。飼い主は次の日も同じところへ行くように羊飼いに言いました。そうすると、その夜も同じ有様でした。機転のきく飼い主はその場所の草を沢山集め、どの草が羊を発情させるか調べました。そうして見つけた草を近くにいる若い夫婦の、体の弱い夫に飲ませたところ、夫婦仲も良くなり、1年もすると妻は身ごもったといいます。そこで、飼い主が淫羊カク(いんようかく)と名付けたという民話が残っています。

高価なドリンク剤に配合され飲み過ぎると吐き気、口渇、鼻血も

効能は腎を強め、腎陽虚(じんようきょ)によるインポテンツ、勃起不全、早漏、足腰の痛みと冷え、また女性の不妊、月経不順にも用います。老化に伴う腎陰陽両虚(じんいんようりょうきょ)にも仙茅(せんぼう)(キンバイザサの根茎)、巴戟天(はげきてん)、知母(ちも)(ハナスゲの根茎)、黄柏(おうばく)(キハダの樹皮)などとともに使います。こうした生薬(しょうやく)を組み合わせ、冷たい風が吹いた時や急に寒くなった時、湿気が多い時に悪くなるしびれ、痛みに、すなわち関節炎やリウマチにも効果を発揮します。また、更年期障害の改善にもよく使われています。

強壮剤として薬用酒や高価なドリンク剤には必ずと言っていいほど入っています。至宝三鞭丸(しほうさんべんがん)にも配合されています。

ただ、体を温めたり乾燥させる力が強いので、飲み過ぎると吐き気、口渇、鼻血などの「副作用」が出ます。そうした場合は、薬剤師など専門家に相談することが必要です。

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