男性を強くする生薬のいろいろ|漢方のはなし
31.海蝦(かいか)
エビは、腎を補い、栄養分の宝庫
エビはもともと栄養分の豊富な食材で、日本料理でも、中国料理でもよく出てきます。中医学では薬としても使われ、海蝦(かいか)と言います。海蝦(かいか)はクルマエビ科のコウライエビ、イセエビ科のニシキエビなど海産エビの肉、あるいは全体を乾燥させたものです。その働きは補腎(ほじん)で足腰の衰え、痛みを改善し、海馬補腎丸(かいまほじんがん)にも入っています。また、体の中に貯まった余分な水分を取って、むくみや鈍い痛みを改善してくれます。
また、日本では「海老」と書き、老いて腰が曲がってきても元気で、動きも敏捷な海老のようになりたいと、お正月の鏡餅の上に必ず伊勢海老が乗せられます。まさに不老長寿を願って行われている伝統の習慣です。