29.全蝎（ぜんかつ）

サソリを料理にして食べれば、脳卒中の後遺症や動脈硬化に

全蝎（ぜんかつ）はキョクトウサソリ科のキョクトサソリを乾燥させたものです。サソリの多くは熱帯、亜熱帯にいますが、キョクトウサソリは中国の中北部や朝鮮に生息し、毒も比較的軽いものです。薬に使われているのは養殖されたもので、体長は6cmほどです。

サソリの強壮作用は腎（じん）ではなく、主に肝（かん）に働き、一般的にてんかんをはじめ、小児の引きつけ、脳卒中など筋肉の痙攣を伴う病気や、その後遺症や痛み止めとして使われています。また、コレステロール、中性脂肪を下げる働きがあり、動脈硬化に効果を発揮します。しかも、その働きは全体を使う全蝎（ぜんかつ）よりも腹から下の蝎尾（かつび）よりもの方が強いと言われています。