更年期のおはなし|漢方のはなし
11.子宮がんと更年期
閉経後月経も来なくなり清々して子宮の存在すら忘れてしまい、婦人科のガン検診も疎かになる方は以外に多いようです。月経がなくとも子宮がある限り、子宮ガンになるリスクがある。特に子宮体ガンは、むしろ月経の 来ない子宮内膜に発生し易いもので、発症例は50歳代に最も多く、ついで60歳代となっています。
また妊娠しなかった方や妊娠・分娩の回数の少なかった方に多いといわれています。残念ながら現在西洋医学では、最良の治療法は 早期発見しかないので、しっかりと子宮ガン検診を受けたほうが良いでしょう。その上で子宮ガンになりにくい対策を講ずるべきです。子宮ガンは子宮内膜ガンと呼ばれるほど子宮内膜とかかわりがあります。
中国漢方では古い子宮内膜をお血として捉え、きれいに取り除かなければお血がたまり、子宮筋腫や子宮ポリープなどの良性腫瘍の発症・増悪だけでなく、子宮ガン、卵巣がんなど悪性腫瘍にも なりやすくなると考えます。
更年期に入ると月経不順や閉経によってお血がたまりやすくなるので、子宮ガンのリスクを低くするために、まず、お血を積極的に取り除く必要があります。特に腫瘍(しこり)を作りやすいお血には、 第一選択として田七人参、他に血府逐お丸が使えます。また、まだ閉経していない方が、月経時に使うと効果が期待できるので、閉経を待たずに使い始めると良いでしょう。