更年期のおはなし|漢方のはなし

22.神経痛・関節痛に朗報

暑い夏が過ぎれば涼しい秋がやって来ますが、秋の終わりごろから冬にかけて、神経痛、関節痛が発祥しやすい時期でもあります。特にお年よりや夏に冷房を使いすぎた方は、要注意の季節です。

神経痛、関節痛になると、湿布ばかりしても効かないし、鎮痛剤を長々と飲んで我慢している方に、ぜひ漢方薬をおすすめします。独歩丸(どっぽがん)という中国漢方薬は神経痛、関節痛に効きます。それだけではなく独歩丸は足腰、関節の老化を防ぐ力もあります。

実際、老化による関節の変形、退化損傷に起因する関節痛、足腰の痛みが非常に多くみられます。 痛みを除くだけでなく、痛みを起こす原因である老化の症状を緩和し、防ぐことができる独歩丸はとてもありがたい薬です。関節や足腰の老化を防ぐために食用蟻も中国ではたいへん良く使われます。蟻は薬膳(養生のための食事)にも頻繁に登場するほどの人気ものです。

この食用蟻を主成分とした製剤は日本には『イーパオ』という名前で健康食品として輸入され、販売されています。さらに、痛みの強い方には田七人参や冠元顆粒など血行をよくする漢方薬をそえると一層効果的です。また急性の関節痛、神経痛の場合は、地竜(じりゅう)というミミズから作られた漢方薬と一緒に飲むほうが鎮痛効果は早くあらわれます。

産後の腰痛、関節痛に当帰、芍薬(しゃくやく)の入った婦宮当帰膠、十全大補丸などホルモンのバランスを整え、お産によって消耗した体を回復するものをよく使います。あきらめずに、ぜひ漢方薬の力を借りてみてください。

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