更年期のおはなし|漢方のはなし
18.更年期を逆手にとる
今年、86歳になるAさんという女性には、老人斑がひとつもなく、そのうえ白内障、骨粗鬆症、関節痛、腰痛という症状もなく、風邪もめったに引かず元気に独り暮らしを楽しんで、熱心にスローフードのボランティアに参加されています。 実はこの方は、若いとき、不妊で悩まされ、いろいろ頑張ったすえ、結婚18年目の36歳で初めて妊娠されました。
3番目の子を出産した46歳のときに月経が戻ることなく、そのまま閉経を迎えました。育児と激しい更年期障害に悩まされ、生きていく自信を失いかけたところに、偶然、中国漢方と出会いました。
その漢方の先生に、「これから40年も50年も楽しく健やかに生きていくために、今から体を改善しても遅くはない」といわれ、感銘を受けたということです。それからは漢方薬を服用しながら食生活やライフスタイルを見直し、更年期障害が消えたあとも漢方薬を上手に手軽にサプリメント的に服用しているとのことです。
更年期=性的な喪失=老化=敗北、ではなく、むしろ体の変わり目=新しい出発、と考え、今までの体の歪みを改め、楽しく更年期を過ごすために、何首烏(かしゃう)、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)など老化を遅らせる「補腎薬」 と田七人参(でんしちにんじん)、冠元顆粒など血行をよくし、同時に血管の若さを保つ作用のある活血化お薬(かっけつかおやく)を組み合わせて、いつまでも服用してもらいたいと思います。