不妊症のおはなし|漢方のはなし
1.不妊症について
不妊症
夫婦間で正常な性生活を送り、避妊などをしていないにもかかわらず、2年以上を経過していても子どもに恵まれない場合を「不妊症」といいます。
健康な男女が結婚し正常なの性生活を営んでいる場合、1年以内に約80%、2年以内では約90%が妊娠しているとの結果が出ているといわれています。赤ちゃんが欲しいのに恵まれないという人も多く、夫婦の10組に1組が不妊症に悩んでいると言われています。
不妊症は増える傾向にあるようです。不妊治療を行うことで、半年から一年で妊娠する人もいますが、長期間にわたりなかなか子宝に恵まれないケースも多いようです。 不妊症の治療期間は、平均で4年6ヶ月にもおよぶということですが、、近年では飛躍的進歩を遂げた医学に加え漢方治療も大きな成果をあげているといわれています。
とりわけ体のバランスを重視し予防と養生を大切に考える中国漢方では、伝統的に婦人病を得意としてきた長い歴史があります。夫婦お互いに問題が無いのにもかかわらず妊娠の兆候が現れないような場合は、中国漢方の考え方も取り入れるということが良いのではないでしょうか。
中国漢方ではとにかく体を妊娠しやすいように整えていくことに重点をおいています。そのためには女性のための漢方薬として「当帰(トウキ)」という生薬が欠かせない存在です。 この当帰を70%も含む「婦宝当帰膠(フホウトウキコウ)」という漢方製剤が中国から日本に輸入されています。当帰は不妊症改善の重要な漢方薬であり、体力向上や貧血改善はもちろん特に女性ホルモンの働きを良くし、 骨盤付近の血流改善力が優れているといわれています。 子宮・卵巣の働きや性ホルモンのバランスを良くするだけではなく、健康な体づくりを助けて、血行を改善して体調を整え、精神的に安定させる働きをしてくれます。そのため中国では不妊症でなくても、 昔から家庭の常備薬として体の養生のために飲むのが習慣となっているほどです。