不妊症のおはなし|漢方のはなし

21.子宮発育不全と不妊

月経不順や不妊のために受けた婦人科の検査の際、子宮が小さいと言われ、ショックを受けてしまう人をよく見かけます。このような子宮発育不全は、西洋医学的には、性ホルモンに対する子宮の対応が鈍いか、 卵巣発育不全によるものと考えられます。 べ過ぎの後に晶三仙を一服するのが習慣になっています。

このような人は、生理痛、経血量が少ない、月経周期が長い、ときに月経がない月があります。帯下が少ないなどの月経の変調が見られます。

治療は早いほど良いが、気付かない人も多いし、月経の周期が長びいたり、経血量が少なくても、月経の煩わしさがなくて良かったと考えてしまったり、生理痛があっても、手軽に鎮痛剤で対処してしまって、 結果的に重症にしてしまう場合が多い。漢方では、子宮発育不全は、月経や生殖機能と深くかかわりを持つ肝腎(西洋医学の肝臓と腎臓とは違う)の働きの低下によると捉え、特に、「形を形成する」陰血を補うことに 重点を置きます。方剤としては、杞菊地黄丸、または八仙長寿丸を婦宝当帰膠と一緒に飲用したり、冷え症の方や、冬の寒いときは、体を温める参茸補血丸を婦宝当帰膠または温経湯と共に飲用します。

効果を早く期待する場合は、高温期ごろから紫河車を併用すると良い。月経痛の激しい方は、月経期間中、婦宝当帰膠を倍量服用すると良い。軽い方ならば、半年から一年で十分だが、重症の方は、少し気長に努力する必要性があるかもしれない。また、黒豆・ナツメ・くるみ、などを食べるのも良いでしょう。

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