不妊症のおはなし|漢方のはなし
15.不妊と生理痛
生理痛を持つ日本の女性はとても多い。生理時は痛むものと勘違いし、何もせず我慢をしたり、安易に鎮痛剤を服用したりする。月経は生理と呼ばれるように本来は痛みはなく、 せいぜいお腹や腰が重く感じるくらいで痛みは異常なのだ。
西洋医学で生理痛は、子宮内膜症、子宮筋腫によるものか、子宮の収縮が強すぎることが原因と考えるが、中国漢方では三つのタイプに考え分ける。
1.お血タイプ・・痛みは強く、きりきり刺すように痛む。出血が多く痛みが強くなる。血塊が多く月経血は黒ずみ月経が遅れがち。
このようなタイプには、婦宝当帰膠に冠元顆粒か血府逐お湯などの漢方薬を加えて使うと効果が期待できる。月経中は体を冷やさないことが大切だ。
2.気滞タイプ・・痛みが強い月とそうでない月がある。
月経前からお腹や腰が脹って痛む。緊張やストレス環境の変化で痛みが強くなる。月経周期が前後しやすいというこれらのタイプには、星火逍遥丸や加味逍遥散という漢方薬が効く。 ストレスを避けて大腿の付け根を動かすストレッチをすると良い。
3.気血両虚タイプ・・痛みは月経の終わり頃から始まり、月経後も数日続く場合もあり重く痛い。 経血は色が薄く水っぽい。前述の婦宝当帰膠を多めに服用すると確かな効き目が現れる。 月経中は十分な休養と睡眠が必要だ。