不妊症のおはなし|漢方のはなし
4.不妊症と高齢出産
中国漢方によるからだの若返り
中国の伝統医学(中国漢方)には、女性のからだは7年周期で変化するという独特の考え方があります。14才(7×2)までに初潮を迎え、28才(7×4)で成熟し、35才(7×5)から性機能や生殖機能が低下していくとみます。 からだの生理機能から言えば35歳までの妊娠が理想的だが、現実には女性の社会進出・キャリア化で、そう思うとおりにはなりません。しかし安心してください。 この医学では、体質改善によりからだの年齢を[若返らせる]事で妊娠が十分期待できるという優れた方法です。
特に高齢出産の場合、たとえば、38才の女性に対して中国漢方によるからだの若返りを行った結果、この女性の基礎体力が高められ、卵子やホルモンの分泌、子宮内膜の状態が良くなれば、28才の女性とさほど変わりがないと考え、高齢に属するこの女性でも十分に妊娠の可能性があると見るのです。
中国漢方では古来より、不老長寿(より健康で、より長生きする)を追求してきた長い歴史を持ち[若返り]については定評のある処方が数多く受け継がれています。なかでも動物生薬としては鹿茸(ろくじょう)、 海馬(かいま)、紫河車(しかしゃ)など、植物性生薬では杜仲(とちゅう)、インヨウカク(いかり草)などがよく使われる。これらを原料とする中国漢方が日本にも輸入されているが、特に効果の高いものとしては 、参茸補血丸(さんじょうほけつがん)、海馬補腎丸(かいまほじんがん)、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)などがあります。