不妊症のおはなし|漢方のはなし
14.元気な子作り
いろいろな治療を受け、やっと妊娠して子どもが生まれたのに、体が弱くてちゃんと食べられない。夜泣きや泣き出すとなかなか泣き止まない。 皮膚が弱く、すぐあせもや湿疹が出来るなど、生まれてからも親を悩ませることはよくある。
漢方での不妊治療の目的は妊娠しやすいように体を整えるだけにとどまらず、元気な子に育つように母体を整えることにある。漢方では『胎養・胎教』と言われている。
元気な子を生むためには
(1)妊娠さえすれば心身がボロボロになっても良いと言う考えを改めて、心身を損なわないようにきちんといたわる必要がある(今まで掲載した内容をご参考に)
(2)妊娠中こそ養生が絶対に必要。鉄分、カルシウムなどや、栄養バランスのよい食事を摂ること。漢方的な立場からは、特に十二週(三ヶ月)までの間に、流産せず、しっかり妊娠が継続できるものが必要と考える。 トチュウ・オウギ・炮じハトムギのお茶も良い。ナツメや枸杞の実はお茶でも、そのまま食べても美味しい。 漢方薬なら、補中益気丸、婦宝当帰膠が良い。特に当帰は子宮の異常収縮を抑え、便秘にも良いし鉄分も豊富。つわりには紫蘇や生姜を料理にたっぷり使い、山査子・麦芽などの入った三仙茶も良い。 妊娠中の不安や落ち込んだ時には、ミカンの皮や薄荷、またはシベリヤ人参茶もとても効果がある。