不妊症のおはなし|漢方のはなし
19.男性不妊とお血
一般的に男性不妊は、精力減退によるものが大半を占めていると考えられていますが、実はお血(循環障害)によるものもかなりあります。 この男性不妊におけるお血には二つ有り、まず、ひとつめは精索静脈瘤があげられます。これは陰嚢静脈から精管静脈にかけての静脈がクネクネボコボコと変形した状態で、 勃起時の陰嚢部にみみず腫のように見られる。自覚症状はあまりないので気づかないことも多い。酷くなると手術になるが、手術を受けたくない方や軽度の場合は漢方薬もひとつの選択肢になるでしょう。 <
p> 漢方療法ではお血を取り除き血行を良くする為『冠元顆粒』『血府逐お丸』は特にお勧めだ。養生法としては、お尻がすっぽり入る容器に温かいお湯を張り、睾丸や陰茎も浸かる様にお尻を入れて 10分~15分程座浴すると良いでしょう。ふたつめは微小循環障害によるもので、お血により勃起不全や睾丸の働き低下で十分な精子が作れなくなります。この場合もやはり『冠元顆粒』・『血府逐お丸』などお血を取り除く漢方薬が有効で、 確実と言ってよいくらい効果が期待できます。
更に、性欲を高めたり睾丸の造精機能を良くする、補気補腎作用のある『西洋人参』・『補中益気丸』・『海馬補腎丸』なども併用するとより効果的です。注意点としては、 骨盤や会陰部の血行が悪くなるので長く座るような姿勢は避けたほうが良いでしょう。