不妊症のおはなし|漢方のはなし

12.不妊と精力減退

不妊で相談にこられる夫婦の中に性生活の回数が少ないカップルが多くみられます。女性の排卵日に合わせた投機的に一回だけとか、また人工授精や体外受精を受けている夫婦では、普段の性生活を省いてしまうケースもあります。 その原因を問うと、特に男性に多いのは精力減退だ。それは中国漢方の立場からみて三つのタイプがあります。

(1)疲労タイプ(気虚)
 仕事が忙しく帰宅も遅く毎日時間に追われ、疲労が慢性的で、エネルギーを消耗する性行為に費やしたくない体になっているタイプです。 このタイプには体の疲れを取り元気にしてくれる、西洋人参などで十分に効果が期待できます。

(2)ストレスタイプ(気滞)
 仕事や人間関係による精神疲労、また不妊治療のための性行為や精液検査を指摘されることは男性にとってかなりのストレスや圧力となり、頑張らなくてはと思えば思うほど体は心の命令を聞かなくなります。 こんな時は抗ストレス作用を持ち、抑制された心と体をリラックスさせるシベリヤ人参が効果的で、(1)の疲労タイプにも良いです。

(3)衰えタイプ(腎虚)
 白髪が多い、足腰が弱い、大病をしたことがあり、早漏や四十歳を過ぎた方などに多く、そのような男性は性機能が低下しているので、体の衰えを防ぎ心身ともに若返らせ性機能を高めるのに優れた 海馬補腎丸や至宝三鞭丸を用いる。少々時間はかかるが、効果は絶大と朗報が多いです。

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