不妊症のおはなし|漢方のはなし

3.不妊とストレス

ストレスとどう付き合っていくか

「不妊とこころ」ではストレスを作らないことが不妊治療にとって大切であることについて触れました。しかしこのストレス社会の中でストレスを作らないこと自体が大変難しいことです。 それよりは、ストレスとどう付き合っていくか前向きにその方法を考えてみることが必要です。

まず不妊治療ではぜひ時間的な余裕を持つことが大切です。多くの人は約一年前後の時間をかけて 治療に取り組んでおり、最初からそのくらいの気持ちで取り組めば、むしろ幸いとするぐらいのプラス思考が大切です。それでもやはり、不妊や不妊治療をしていると、 どうしても思わぬストレスが身に降りかかってきたりします。そうなれば、ストレスに負けない体作り、ストレスを弾き飛ばす方法を考えたほうが賢明かもしれません。

不妊治療に限らず中国漢方では、精神不安による月経不順や月経困難、 また更年期障害などに使用する逍遥散(しょうようさん)と言う漢方薬がストレスを和らげるためによく使われます。"逍遥"とは『気ままに悠々と散歩する』と言う意味があり、 今で言うと『悠悠自適・リラックス』に相当します。漢方薬における不妊治療では、体がストレスの影響を受け易い排卵日2~3日前から2週間ほどにわたりこの漢方薬を使うことが一般的で、 必要に応じて毎日服用することもあります。精神的不安がもとで不妊に悩む多くの女性は、ストレスを上手に取り払い、 体調を整えるのにむしろこのような漢方薬を積極的に使ってみたらどうでしょうか。

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