胃・十二指腸潰瘍 | お身体の悩み

漢方医学

胃潰瘍と十二指腸潰瘍は異なった疾患ですが、漢方では両者を同一の疾患とみなして治療します。
また、漢方には胃・十二指腸潰瘍になりやすい体質を改善し、再発を防ぐ効果があります。
漢方では、肝と胃は密接な関係があると考えています。肝はもっともストレスを受けやすい臓器です。
過剰なストレスで肝に負担がかかると、胃・十二指腸にも影響が及んで胃酸過多になったり、胃粘膜の血流が悪くなります。その一方で、胃壁を保護する粘液の分泌が減少し潰瘍ができます。
漢方は、原因となっている過剰なストレスを和らげたり、疲労を改善することで、胃・十二指腸潰瘍の発症を根本から防ぎます。
胃痛、食欲不振などの症状があり疲れやすい方の場合は、体力を補い、痛みを抑える漢方を用います。
血行が悪く、冷え性、胸やけなどの症状があれば、血行をよくして胃・十二指腸潰瘍を改善する漢方を用います。
漢方は、再発防止や体質改善などが目的となるので、これらの処方は症状が改善されても、ある程度は服用を続ける必要があります。

※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。

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漢方医学

西洋医学

胃潰瘍は40代以降の人に多く見られますが、十二指腸潰瘍は20代~40代の若い世代に多く発症します。一般的には、女性よりも男性に多く見られます。
胃・十二指腸潰瘍は、胃液が胃や十二指腸の粘膜を消化することで、ただれや潰瘍ができる病気です。
胃・十二指腸潰瘍は、最近になってほとんどのケースがピロリ菌によるものとわかってきました。ピロリ菌による胃・十二指腸潰瘍の場合は、状態がおちついてから除菌することが推奨されています。
胃・十二指腸潰瘍の症状としては、胸やけや胃もたれ、腹痛、吐血、吐き気や嘔吐などですが、自覚症状がなくても発症していることがあり、検診などで見つかるケースもよくあります。
自然に治るケースも多く見られますが、悪化すると大出血(吐血、下血)や通過障害などから腹膜炎や貧血を併発することもあり、さらに胃や十二指腸に穴があくこともあります。
胃・十二指腸潰瘍は、体質の遺伝やストレス、日頃の食生活や喫煙などが影響していると言われています。
最近では、優れた西洋薬も開発されているので、手術をせずに薬の服用だけで治療できることも多くなりました。しかし、西洋薬による治療は対処療法なので、胃・十二指腸潰瘍が一旦は治っても、再発するケースが数多く見られます。

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西洋医学

日常生活

日常生活についてですが、胃・十二指腸潰瘍は再発しやすい病気です。治っても胃に負担をかけないように気を配る必要があります。
喫煙やアルコール、コーヒーなどはなるべくやめることをお勧めします。また、香辛料や酸味の強いもの、消化に悪いものは避けるようにしてください。
やわらかいご飯やうどんなど、消化によい柔らかい食べ物をゆっくりつかったり、軽い運動を取り入れて、なるべく発散するように心がけましょう。
※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。

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日常生活

胃・十二指腸潰瘍の漢方の実例

ストレスからくる胃潰瘍の症例

女性 25歳 胃潰瘍

半年ほど前から食慾不振になり、お腹がすくと胃が重くなったり、差し込むような痛みを感じたりします。いつも胃がむかついてすっきりしません。
病院で検査を受けたところ、胃潰瘍と診断されました。
この方は、仕事でストレスを受けることが多く、すぐにイライラしたり落ち込んだりします。
病院で処方された胃潰瘍の薬を飲むと、一時的に楽にはなりますが胃の不快感は取れません。
そこで、当店のホームページを見て、漢方薬を試したいとのことでした。
この方は、普段から仕事上のストレスを受けていて、そのために胃の負担がかかっていると考えられます。そこで、ストレスを和らげ、胃の動きを改善する胃潰瘍の漢方薬を処方しました。
ところが、30日分を服用しても特に変化は見られないとのことです。最近では、胃の痛みが以前より強い感じがするとのことです。
そこで、今度は胃痛などにより効果のある胃潰瘍の処方に変えました。
15日分の服用が終わった時点で、胃痛が軽くなり食欲も出てきたとのことです。
同じ処方を続けて、3ヵ月後には胃の不快症状が改善し、食事もおいしく食べられるようになりました。

強い胃痛を伴った胃潰瘍の症例

女性 61歳  胃潰瘍

痩せ型で小柄な方です。以前から胃腸の調子が悪く、食後にゲップがでたりお腹が張ったて苦しくなることがしばしばありました。
空腹になると胃が差し込むようにキリキリと痛くなることがあります。
病院で検査した結果、胃潰瘍とのことでした。処方された薬を服用していますが、あまり改善が見られません。
以前に、ご家族の方が当店の漢方薬を服用していたことから、漢方を試したいとのことで来店されました。
体質は冷え性で疲れやすく、冷たい飲食物を摂るとすぐに下痢をします。
この方は、胃腸の冷えが原因と考え、胃腸を温めて体力を補う胃潰瘍の漢方薬を処方しました。
15日後に来店されたときには、胃の差し込むような痛さが大分改善されてきたとのことでした。お腹の張りや食後のゲップも明らかに減っています。
その後も同じ処方を継続していただきましたが、約半年の服用で体重も増え、胃潰瘍の症状も見られなくなったので、漢方薬の服用を中止しました。

神経質な方の十二指腸潰瘍の症例

男性 35歳  十二指腸潰瘍

数ヶ月前から胸焼けや食慾不振などの不快症状がありましたが、数日前の夜中にみぞおちが痛くなりました。この方は、2年ほど前に十二指腸潰瘍になったことがあり、その時は当店の漢方薬を服用して改善していました。今回、再発したようだとのことで再度来店されました。

背が高く細身の方です。本来は丈夫な体質でしたが、最近は仕事がハードなため、イライラしたり緊張すると胃がキリキリと痛くなります。

仕事上、神経を使うことが多く以前から飲酒や夜更かしで胃が重くなったり、むかつくことがあったそうです。

この方は、神経質でストレスを受けやすく、身体に疲労が蓄積していると判断し、精神的なストレスを和らげ、体力を補う十二指腸潰瘍の漢方薬を処方しました。以前と同じ漢方薬です。

一ヵ月後に来店したときには、大分顔色もよくなっていました。症状をお聞きすると、漢方薬を服用してから食欲が出て、多少の胃の不快感はあるけど、胃が痛むことは一度もなかったとのことです。

3ヶ月ほどで、症状はほぼ改善しましたが、漢方薬の服用は現在も継続しています。

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