膀胱炎 | お身体の悩み

漢方医学

漢方薬は急性の膀胱炎にももちろん効果を発揮していますが、再発を繰り返すような慢性膀胱炎にも治療効果が期待できます。
漢方的には膀胱炎は「水」の異常としてとらえているので、使われる漢方薬も主に「水」の代謝を調節するような処方が中心となります。身体にたまった余分な「水」を小便や汗として体外に出し、膀胱炎を治していきます。
 また、身体が冷えると過剰な「水」がたまりやすくなり、膀胱炎になります。このようなときは、「水」をとると共に身体を温めるような処方を用います。このケースでは抗菌剤などの新薬ではあまり効果がみられず、むしろ漢方のほうが適しています。なぜなら、西洋医学には「冷え」という考えがないからです。漢方では「冷え」を重視しているので、身体を温めるという体質改善は漢方の得意分野です。
膀胱炎は一度かかると再発を繰り返すケースが多いので、日頃から漢方薬を服用することで、膀胱炎にかかりにくい体質にすることも大切です。漢方薬を服用するのであれば、自己判断で処方を決めるよりは、専門知識のある病院か漢方相談薬局で相談することが、治療の近道といえるでしょう。

※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。

 

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漢方医学

西洋医学

女性に多い疾患の一つに膀胱炎があります。膀胱炎は、最近が尿道通って膀胱で感染して炎症をおこしたものです。膀胱炎の症状としては、血尿、排尿痛、排尿回数の増加、残尿感、尿のにごりなどがあります。
特に気候が寒くなると増える傾向にあります。女性が膀胱炎になりやすいのは、身体の構造上、尿道が男性よりも短いので、細菌が入りやすくなり感染しやすくなるためです。
また膀胱炎の原因としては、排尿を我慢したり身体を冷やしたり、過労、感冒、水分の摂取不足などがあげられます。身体を冷やさないようにして、疲れをためないようにすることが大切です。膀胱炎はここ数年、若い女性を中心に増える傾向にあります。
西洋医学では抗生物質や抗菌剤を内服して治療します。しかし、徐々に効かなくなるケースもあります。これは最近が新薬に対して抵抗力を持ってしまうためです。そのため、なかなか治らずに苦しんでいる方も多いようです。また、新薬そのものが胃に負担をかけるので、服用できないという方も少なからずいます。  

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西洋医学

日常生活

毎日、入浴して身体をきれいに保ちましょう。
水分を多くとり、排尿回数を増やすことで尿道をきれいにしましょう。トイレを我慢すると、細菌が繁殖しやすくなるので気をつけてください。
薄着せずに、とくに下半身を温めるようにこころがけてください。
※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。

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日常生活

膀胱炎の漢方の実例

漢方薬を用いた膀胱炎の症例

女性 63歳 膀胱炎

この方は高血圧で、肩こりがひどいということで、来店した方です。4ヶ月ほど当店で漢方薬を服用して、高かった血圧の正常値の範囲に落ち着き、肩こりもほとんど感じなくなりました。しかし、秋口になって残尿感や頻尿に悩まされるようになり、病院で検査を受けたところ、膀胱炎と診断されました。しばらく病院で処方された薬を飲んでいたのですが、症状が改善されないので高血圧の漢方薬とは別に、膀胱炎の漢方薬を服用したいとのことでした。
便通は一日一回で普通ですが、小便は一日8~10回位で近い方です。冷え性で特に足が冷えます。排尿痛があり、血尿も出ているとのことでした。膀胱炎で血尿を伴うようなときに、用いられる漢方薬があります。この漢方薬を処方して10日後には、膀胱炎の症状がよくなりました。

膀胱炎と生理痛の症例

女性 31歳  膀胱炎

冷えが強く、頻尿で排尿痛が時々あるとのことで来店しました。風邪を引きやすく、体力もない虚弱体質の方です。
時々膀胱炎を起こすとのことなので、漢方薬を処方しました。その後、膀胱炎の症状が出るたびにこの漢方薬を服用して、症状は改善されていました。ところが、ある時期に体質が変わったのでしょうか、今までの処方があまり効果を表さなくなりました。
詳しく症状をうかがってみると、生理の間隔が長く生理不順で生理痛も強いとのことです。顔色も青白く貧血、冷え性の虚弱タイプです。膀胱炎とともに、生理不順や生理痛などの症状も出ていたので、別の漢方薬に処方を変えて、服用していただくことにしました。
15日後の来店した際には、頻尿や排尿痛などの膀胱炎の症状が改善されただけではなく、身体が温まってきた感じがするとのことでした。このまま、さらに同じ薬を15日分服用して来店した時には、生理痛がかなり軽くなったとのことでした。今までは、生理時に鎮痛剤を手放せなかったのが、今回は鎮痛剤を服用することなく済んだとのことです。
このまま、同じ漢方薬の服用を続けて、3ヶ月後には膀胱炎が再発することもなくなり、生理不順や生理痛もよくなったので服用をやめました。

慢性膀胱炎の症例

女性 44歳  慢性膀胱炎

慢性的に膀胱炎を繰り返している方です。特に寒い時期 、仕事や家事に追われて、過労になったときに膀胱炎の症状が再発します。

症状としては血尿、排尿時の痛み、頻尿、口の渇き、残尿感などがおこります。最初の頃は病院で西洋薬を処方してもらい、服用してい ました。しかし、最近は薬が胃にもたれるようになり服用がつらくなったので、できれば漢方薬を服用したいとのことでした。

日ごろから身体は丈夫な方ですが、泌尿器系はあまり強くないとのことです。慢性的に膀胱炎になりやすいという点を除けば、特に問題はなく体質的には中間証といえます。

そこで、これらの症状に適した漢方薬を20日分処方しました。20日後には膀胱炎の症状はなくなったとのことでした。その後、半年ほどこの処方を続けて服用しましたが、膀胱炎の症状はよくなりました。

膀胱炎後の気持ち悪さが、漢方薬を服用してから改善しました

女性 50代  膀胱炎

50代の女性です。
一ヶ月ほど前に膀胱炎になりました。
病院で薬を処方してもらい、症状はある程度改善したのですが、残尿感と腹部の気持ち悪さがいつまでも良くなりません。
病院では菌も検出されず、治っているとの診断です。
しかし、いつもまでも症状が消えないだけでなく、再発しないかという不安感もあります。 できれば、漢方薬で改善したいとのことでした。

症状をお聞きした上で、排尿を促すとともに、腎臓や膀胱の働きを改善できるような漢方薬をお出ししました。
15日後に来店した際には、残尿感や腹部の気持ち悪さはほとんどなくなったとのことです。
ご本人の希望もあり、さらに同じ漢方を15日分お出ししました。

膀胱炎が治っても、排尿時の違和感がいつまでも残っていました

女性 54歳  膀胱炎

膀胱炎になったので、病院から薬を処方してもらい、いったんは治っていました。
しかし、その数日後から排尿のたびに違和感が残ります。
再びクリニックで診てもらいましたが、もう治っているといわれました。
排尿時の痛みや出しぶりなどはありませんが、どうしても気持ち悪いというか、違和感が取れないとのことで来店されました。

症状を詳しくお聞きした上で、膀胱の働きを助けて、排尿時の違和感や気持ち悪さが改善できるような漢方薬をお出ししました。
15日分を服用した後に、再来店されました。
服用した翌日から症状が落ち着いてきて、ほとんど違和感を感じなくなったとのことです。
さらに一ヶ月分を服用して、ほとんど改善したとのことでしたので、漢方薬の服用を中止しました。

膀胱炎の後がスッキリしなかったのですが、漢方薬を服用してから落ち着きました

女性 58歳  膀胱炎

二ヶ月くらい前に膀胱炎になりました。
病院から処方された薬を飲み終えて、症状はある程度落ち着いたのですが、排尿後の気持ち悪さがいつまでも残っていました。
いずれ良くなると思って、そのままにしていましたが、残尿感、排尿時のピリピリ感、下腹部が重い、腰が重いなどの症状が出始めました。
また、日中は頻尿で10回以上トイレに行きます。
病院の薬はあまり服用したくないとのことで、来店されました。

症状をお聞きすると、かなりの冷え性体質だったので、身体を温めながら膀胱の働きを改善する漢方薬をお出ししました。
15日分の服用で、これまで訴えていた不快症状がほとんどなくなりました。
残尿感や排尿時のピリピリ感、下腹部の重かった感じは全くありません。
日中の排尿回数も6回~8回で、気持ち悪さもなくなったそうです。
こんなことなら、最初から漢方薬を服用しておけばよかったとのことでした。

再発した膀胱炎が、漢方で良くなりました

以前から体調を崩されると、漢方薬を購入しに来られる方です。
今回は、膀胱炎みたいだとの事で来店されました。
4,5日前から、トイレに行く回数が増え、行っても少ししか出ないとのことです。
トイレから出ても、残尿感があって気持ちが悪いそうです。
以前にも、何回か同じような症状で来店されています。

この方は冷え性体質の方なので、身体を温めて尿路の炎症を改善できるような漢方薬を、お出ししました。
服用した翌日から、残尿感や気持ち悪さが良くなってきました。
5日分の服用でほぼ改善したとのことですが、残尿感がまだ少しあるとのことでした。
とりあえず、あと10日分ほど服用していただきましたが、違和感も取れたとのことから服用を中止しました。

膀胱炎と精神不安、不眠などが良くなりました

女性 66歳  膀胱炎 精神不安 不眠

毎年、梅雨時から夏にかけて膀胱炎になります。
胃腸が弱いので、病院で処方してもらった薬だと、胃がもたれたり、下痢をするそうです。
一週間前から、トイレが近くなって排尿痛や残尿感など、膀胱炎の症状がはじまりました。
また再発の不安から、気持ちが落ち着かなくなって、夜も寝付けないそうです。
病院の薬は服用したくないとのことで、来店されました。
以前にも、何回か同じような症状で来店されています。

この方は冷え性体質でもありますが、梅雨時になると、また膀胱炎になるのではないかと、とても不安になるそうです。
そこで、身体を温めるとともに、病気に対する不安を和らげるような漢方薬をお出ししました。
10日後に来店された時には、トイレの回数も通常に戻り、排尿痛や残尿感もすっかりなくなりました。
また、漢方薬は胃腸に負担もかからず、安心して服用できたそうです。
不安感や不眠も改善してきたので、しばらくは、漢方薬を続けていきたいとのことでした。
以前にも、何回か同じような症状で来店されています。

陰部の痒みと膀胱炎が、漢方薬で良くなりましたた

女性 膀胱炎 陰部の痒み

更年期になってから、陰部の痒みがありオリモノが出るようになりました。
婦人科で膣剤やホルモン剤を出してもらいましたが、あまり効果がなく副作用があるので止めたそうです。
最近になって、膀胱炎にもなってしまいとても悩んでいます。
もう、病院に行く気にもなれずに、漢方薬を服用してみようと思ったそうです。

始めに、膀胱炎を改善できるような漢方薬をお出ししました。
陰部の痒みよりも、排尿痛や排尿時の気持ちの悪さ、血尿などの症状が強かったので、膀胱炎を優先しました。
10日分の服用で、膀胱炎の症状はほぼ良くなりました。
その後に、陰部の炎症を抑え、オリモノや痒みが改善できるような組み合わせに変更しました。
一ヶ月の服用で、オリモノが減ってきたそうです。
3ヶ月後には痒みが、悪いときの1~2割まで良くなりました。
先日、別件でご来店いただきましたが、膀胱炎も膣炎も、その後は、再発していまいそうです。

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