シミ | お身体の悩み
漢方医学
西洋医学では皮膚トラブルは皮膚だけをみて対処します。漢方では「皮膚は内蔵の鏡」と考え、皮膚の異常を身体の体調の変化ととらえて、治療していきます。
漢方では、シミは「お血」(血のめぐりが悪くなること)によってできると考えています。生理異常、生理痛、子宮筋腫などの婦人病も「お血」(血のめぐりが悪くなること)によっておきています。 つまり、このような婦人病のある方は、シミもできやすくなります。
体質に合った漢方薬を服用すると血のめぐりがよくなり、ホルモンバランスが調います。その結果、シミと同時に生理不順や生理痛なども改善し体調がよくなります。漢方薬で血の流れをスムーズにし、新陳代謝を活発にし、病気を治すだけでなく、美しい肌とともに若さをとりもどしましょう。
今は白い美肌を求める方が多くなってきています。美しい肌は健康な肉体に与えられるものです。
※漢方を服用する場合は、自己判断せずに、漢方の専門知識のある医師、薬剤師に相談しましょう。
西洋医学
最近、紫外線から皮膚を守るために帽子をかぶったり、日傘を差している方を多くみかけます。シミなどを作らないための美容の面だけでなく、有害な紫外線から皮膚を守るためです。
5月~6月は紫外線がもっとも強い時期といわれています。紫外線対策とケアがもっとも必要な時期です。
紫外線トラブルというとシミ、ソバカスなどの肌の色素沈着があります。紫外線にあたるとメラニン色素が作られます。この色素はアカとして排出されますが,皮膚に残ったものがシミとなります。
このシミを残さないために、女性は化粧品をはじめ、多くの努力をしています。シミは、とくに妊娠中や中年以降に多く現れるようになります。
西洋医学では、レーザー治療やケミカルピーリングという酸などの化学薬品を使って皮膚を再生する治療が行われます。また、ホルモン剤やビタミン剤などの薬剤が用いられることもあります。
日常生活
紫外線は5~6月だけでなく、一年中私たちの身体に降り注いでいます。日傘や帽子だけでなく、服の色にも気を配るとよいでしょう。白系統の淡い色よりも、黒や紺など濃い色のほうが紫外線をカットできます。
身体のバランスがとれていると、皮膚のトラブルも少なくなります。帽子や傘で紫外線を防ぐことも大切ですが、身体の変調をきたさないように、規則正しい生活、十分な睡眠やバランスのとれた食生活をし、ビタミンを多く取り冷たい飲食物をとらないなどの日常のことも大切な要素となります。
食事は栄養バランスを取れるように心がけてください。特に、キウイ、イチゴ、レモンなどのビタミンCを多く含んだ食品は色素沈着を抑えます。ナッツ、ゴマ、ほうれん草なども細胞を活性化させ、肌を若々しく保つ効果があります。
※医師・薬剤師に、ご相談の上服用してください。
シミの実例
生理不順を伴ったシミの症例
最近、シミがひどくなったということで来店されました。確かに顔全体 にシミが広がって、黒ずんでいます。
冷え性で生理不順です。便秘気味で便通は3日に一度とのことでした。
シミと同時に冷え性や生理不順などが見られることから、この方は血がドロドロ状態で流れが悪くなっている「お血」体質と考えられます。
そこで、血をきれいにして血流をよくする漢方薬を処方しました。
2ヶ月の服用で、手足が温まってきました。便通も毎日ついて気持ちがよいとのことです。このまま同じ処方を続けました。半年後には、シミが以前の2割程度まで目立たなくなりました。
日焼けによるシミの症例
夏に日焼けした後がシミになってしまい、取れなくなったとのことでした。痩せ型で疲れやすく、胃腸も丈夫ではありません。
全体的な症状から、虚弱タイプと判断して漢方薬を処方しました。また、漢方の生薬を主成分にした栄養クリームも併用していただきました。
2ヵ月後には、シミが薄くなってきたとのことです。このまま同じ処方を続け、半年後にはシミが半分くらいになりました。